低用量ピルを飲み続けているうちに「ニキビができた」「体毛が濃くなった」・酷い場合は「髪の抜ける量が多くなった」 などがあります。いわゆる【男性化現象】です。男性化現象が起こる原因と実際にどんな症状が起こるのかを紹介しています。実は、悪いことばかりではないんです。最後に男性化が起こりにくいピルも紹介しているので悩んでる方は一読してみてくださいね。
男性化ってどんな症状が起こるの?男性ホルモンが促進されることで起こる現象
まず、ピルを服用することによって男性ホルモンが増殖・促進されるとどんな症状が体に起こるのか挙げていきます。
すでに低用量ピルを飲んでいて、「これって副作用なのかな…?」と悩んでいる人は自分の症状と比べてみてくださいね。
- 食欲が増す(→体重増加)
- ニキビが急に増える
- 今までの化粧品・化粧水が合わない
- 多毛(わき・腕毛・足毛・あごの産毛)
- 肌がオイリーになる(化粧品が合わなくなる)
- 性欲が増す
- 筋肉がつきやすくなる(筋肉質になる)
- 集中力・記憶力が上昇する
- やる気がでる(モチベーションアップ)
- 頭頂部が薄毛になる
これらが男性化現象と呼ばれる症状になります。

学生の頃の男子の状態を思い出してもらえればわかりやすかな?
やる気があって(ムンムン?)顔がてかてかしてたよね!
この中で、やだな〜と思う症状もあるけど「この症状だったら逆に欲しい!」と思うものもありませんか?

筋肉がつきやすかったり、髪の毛に関してはすぐにわかる効果じゃないけど他の症状が顕著に出てる場合は気をつけた方が良さそうね。
「ピルを飲んで男性化する」という仕組みって?原因は?
男性化がどんな風に体に現れるのかはわかったと思います。じゃあ、どうして低用量ピルを飲んでそんな症状が出るの?
これから「ピルを飲んで男性化する」という仕組みを説明しますが、正直話の内容が難しいので専門的に説明すると 読んでるうちにワケがわからなくなります。(笑)
と、いうわけで私が理解できた範囲でわかりやすいように説明するので出来るだけ難しい言葉・単語を使わないようにしています。
私の中で最大限配慮して書いているつもりですが、分かりづらい・誤解を生むような表現があったらコメントください。適宜修正していきます。
①受容体が男性ホルモンだと誤解する

タイトルから意味不明?!ちょっと待って!わかりやすく説明するから!
まず、低用量ピルには2種類の女性ホルモンが含まれていますよね。
それが卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)です。
この二つの成分があるからこそ、排卵を抑えたり子宮内膜の増殖を抑えたりしてPMSの軽減・避妊効果が表れます。
今回は2つのうちの黄体ホルモン(プロゲステロン)の方の話。
本来であれば、卵胞ホルモン(プロゲステロン)はプロゲステロン受容体とくっついて問題なく女性ホルモンとして作用します。(画像左)
だけど、プロゲステロン受容体とアンドロゲン受容体(男性ホルモンを受け取る部分)の形が似ていて結合を間違えることがあるんです。(画像右)
アンドロゲン受容体と間違えて結合してしまうことにより、脳が男性ホルモンが入ってきた!と判断して男性化を引き起こしてしまいます。
これが男性化現象の正体の1つです。
どうすれば軽減・解消するの?
この現象に関する男性化の解消については、特に詳しく載っているところがなく他の人の体験談などからの予想でしかないのが申し訳ないんですが
- 受容体の形を変えることはできない
- 慣れれば結合しないというわけではない
というところから服用する低用量ピルを変えるしかないと思います。
注意点は、配合されている卵胞ホルモンの種類を調べてピルを選ぶことです。
あと、この場合は男性化現象が顕著に出やすいと思うので、体の様子で不快症状がでた場合ははやめにピルを変えることをオススメします。
②もともと女性ホルモンが多くでていた場合
ホルモンの量って、自分だと判断できませんよね。
男性ホルモンは男性だけでなく女性も体内で作り出されています。
中には男性ホルモンが人より多く分泌していたのに、女性ホルモンの分泌量が多いために気付かなかった、という場合もあるんです。
そんな人はピルを飲んで女性ホルモンが普段よりも抑制されると男性ホルモンが表面化して目立ってしまう場合があるようです。
これも男性化の原因ではないか、と言われています。
ただ②が原因で男性化現象が起こっている場合、体内にあったホルモンが原因なのでそこまで症状が酷いとは言いづらいようです。
私も男性化に当てはまる症状を体験しましたが
- 体毛が濃くなる・生えるスピードがはやくなる
- イライラする・せっかちになる
といったもので、自分にとっては困るけど医学的に見ると副作用とは捉えられにくいものでした。
どうやって軽減・解消すればいいの?
これらの症状も副作用といえるので、「3~6か月様子を見て」というお医者さんもいるようです。
が、やはりこの場合もピルの種類を変えた方がいいと思われます。(私はピルの種類を変えて大丈夫になりました)
ピルを選ぶポイントとしては男性ホルモンを抑えると言われている低用量ピルを選ぶこと。
マーベロン・ダイアンなどの第三世代は男性ホルモンを抑制する効果があると言われています。(私はマーベロンは合わず、男性化とみられる副作用がありました。現在はスーシー(ダイアンのジェネリック)を服用中)
あとは、ホルモン内容量自体が少ない第四世代ピルやミニピルと呼ばれるものが無難です。ただし、値段が少し上がってしまうのでお財布と相談しましょう。
その他の病気的要因・外的要因
他にも原因となるものはあります。それが病気からきてるホルモン異常の病的要因と食生活などの生活習慣からくる外的要因です。
病的要因で男性ホルモン過多・異常分泌されている可能性
- 副腎の腫瘍や腫大
- 卵巣の腫瘍によるアンドロゲンの過剰分泌
- 卵巣からのホルモン分泌異常
これらは最初に述べた男性化の症状が強くなる・進行していく可能性が高いです。
他にも月経が起こらない・更年期障害のような症状がある(イライラする・眠れない・不安感が強い、など)こともあります。
ただ、病院でピルを処方してもらっている場合は血液検査の結果でわかったり、先生と相談するとすぐに原因が突き止められると思います。
外的要因は、生活習慣や食生活が原因
〇食事は、端的にいうとタンパク質と精力剤効果があると言われるものが原因です。
- ネギ・ニンニク
- アボカド
- 肉・卵・魚(タンパク質)
- 山芋
- ウコン
例としてあげましたが他にもスッポンやマカなど、「これ、精力効果がありそう」と思う物があてはまります。
これらを食べることでテストステロン(男性ホルモンの一種)の数値をあげるという研究成果がでているのでバカにはできません。
毎日習慣的に食べている物の中で男性ホルモンを強固にする物が入っていないかチェックしてみましょう。
〇次に生活習慣で男性ホルモンを増やしてしまっている場合
- 筋トレをよくする(体に筋肉がしっかりついている)
- 睡眠が長い・早寝早起き
- 男らしく振る舞っている(決断が早い・リーダー・高圧的)
- 人と競争するのが好き・よく比較する
自然と自分がやっている行動で、男性ホルモンをアップさせているのかも?!
とはいえ、食事や生活習慣は自分では気づかぬうちに習慣化されていることが多いので当てはまっていないか振り返って確認してみてくださいね。
病的要因も、外的要因もピルが原因ではない
こちらであげたものは、ピルが原因ではありません。
しかし、ピルで女性ホルモンの量が普段の自分よりも抑えられた結果、男性ホルモンの症状が表面化してきたという可能性もあるので複合的に自分が”男性的な生活をしていないか?”も合わせてみてもらうといいと思います。
ちなみに、私はニンニクが大好きなのでよく食べますが、男性化の症状がでたときは控えるようにしてました(笑)
男性化することで起きた私の悪影響
基本的に低用量ピルというものは服用すると男性ホルモンを抑える効果があります。それが、上記で述べた原因で男性ホルモンを分泌・反応してしまってる状態になっているんですね。
私は、もともと男性ホルモンの分泌が多めなんだと思います。

性欲は強いし、オイリー肌でした
そこにデソゲストレル(黄体ホルモン/私の体に合わないっぽい)のピルを飲むと男性ホルモンが余計にでてしまうのか、アンドロゲン受容体と結合してしまうのか。悪い症状がでてしまうんです。
- イライラする・すぐにカッとする
- ムダ毛の生えるスピードがあがる
- 気分の浮き沈みが激しい
リフレッシュしたり食事をかえたり努力しましたがホルモンのせいなのでガマンが効かず改善はなかなか難しかったです。。。
私の場合はデソゲストレル入りのピル(マーベロン・マーシロンなど)が合わないと色々なピルを飲んで比較したのでわかりましたが、産婦人科で処方するピルはそこまで種類がないので【ピルを処方しますとうたっている病院】か【個人輸入代行】を利用すると自分に合った低用量ピルが見つかると思います。
男性化しにくい低用量ピルとは
上記の原因には、やっぱりピルを変えるというのが正解。
もちろん「1~3か月経てば副作用が収まる」というのも間違いではないのでちょっと飲んですぐ変えて…というのはオススメできませんが

3か月飲んで症状が軽減しないようなら変えた方がいいんじゃないかな
と思います。
では、どんなピルを飲むといいのか?まずは↓の表を見てください。
黄体ホルモンの種類 | ピルの種類 | アンドロゲン活性 ※男性化しやすい |
エストロゲン活性 ※排卵ホルモンが多め |
第1世代 (ノルエチステロン) |
ルナベル オーソM |
1.0 | 1.0 |
第2世代 (レボノルゲストレル) |
トリキュラー アンジュ |
8.3 | 5.3 |
第3世代 (デソゲストレル) |
マーベロン マーシロン |
3.4 | 9.0 |
第4世代 (ジエノゲスト) |
ヤスミン ヤーズ |
0 | 5.6 |
※第1世代を基準とした比較
ここで挙げたピルの種類は一例です。(私が使った物・比較的知名度が高い物を名前として挙げています)
同じ世代でもピルによって配合されている成分量が違うので、この世代が絶対!とは言えないのですが。
表で見ると男性化しやすいのは第2世代、女性化しやすいのは第3世代だということがわかりますね。
もともと第2世代の男性化への副作用を軽減するために試行錯誤して作られたのが第3世代です。なので男性ホルモンを抑える働きが第1世代・第2世代よりも強めだといわれています。
そして特筆するべき点は第4世代のピル。
第4世代のピルは入っている黄体ホルモンがドロスピレノンといって、利尿ホルモンから作られている人工ホルモンになります。
なので受容体と間違って結合することもなく、作用も穏やかなので男性化しないと言われています。
ちなみに、私は第3世代の「マーベロン」を使ってたけど合わなくて第2世代の「トリキュラー」へ変更。これもイマイチで、ダイアンに代わり、今はダイアンのジェネリックのスーシーを使用しています。
このように、自分の求める効果によって変えられると嬉しいですね。
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